2011年1月15日土曜日

出会っていただいたすべての人へ


1.16 みんなの日
 *発起人 作人からのあいさつ*

 
1995.1.17
 
姉の死で気づいた身近にあるあたりまえはあたりまえではないんだという
大切なこと
 
 
被災後数年は確かにかみ締めていたことなのに
時の流れとともに日々の生活の中で大切なことを忘れていた自分がいました
 
この『作人の音がえし』という企画は
当初は
その忘れてしまっていた大切なこと、
自分が逃げていた震災と向き合うことで
想い返せた大切なメッセージを
より多くの人たちに伝えたいという気持ちから

震災から15年目の一年間でできるだけ
多くの場所にいき歌い
 
最終日に
1万人規模のソロコンサートを開く
 
 
という安易なものでした。
 
しかし、『作人の音がえし』という活動で
路上ライブやイベント、学校や、養護施設、空港、船上、お城、
商店街から居酒屋、田んぼや畑、プロレスリングにいたるまで
数えればきりがないほどのさまざまな場 所で
歌い、さまざまな人にめぐりあい、多くを学んでいく中で
ただ一回限りで人を集めるのではなくちゃんと毎年続けていけるような
中身の伴ったものにしたいという想い、
いつ無くなってしまうかわからないイベントではなく
人の心に息づく行事に近いものにしたいという気持ちが募っていきました。
 
 
 
 
 
そして、神戸震災復興記念公園の運営委員会の人たちとの会議のなかで
防災のためでもあるこの公園をつくり続けていくという想いと
歌い続けていくという気持ちが重なり
『震災復興から生まれた元気を未来に伝え続けていく』
というメッセージが新たにうまれ
この1.16の 日を
みんなでつくり伝え続ける行事にしていくという意味もこめて
 
『みんなの日〜元気を未来に〜』
 
 
とみんなで名づけました
 
 
出会ったかけがえのない出会いのひとつひとつと
この場所このときに出会いなおしできればと思っています。
 
1.16が このような形で開催できること自体が奇跡であり
感謝の気持ちでいっぱいです。
 
安易な気持ちから当初に掲げた1万人という規模には
遠く及ぶものでなくても
毎年続けていくことで何年越しかに自然に
多くの人たちが集まってその規模になっていくというのが理想的だと
改めました。
 
 
僕自身が震災の経験で感じた家族や友人や日常生活など
あたりまえがあたりまえじゃないんだということ
家族や自分自身の命の尊さ
なにもかもが生きていてこそなんだということ
 
 あとは感謝
 
改めてこのみんなの日に歌いたいと思います
 
 
一人でも多くの方が出会いなおしに来てくださることを願い
挨拶とさせていただきます。



2011年1月14日  作人